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2020.07.01 Wednesday | - | --
愛して頂戴
第2469回
この人この歌
〜佐藤千夜子〜
「よかちょろ」って噺、好きです。
ただ、今のお客様には、あんまり面白くないと思います。
いまは、もっと分かりやすい面白さとか、もっと泣けちゃうとか…笑
いわゆる絶賛する噺のその単純さといったら、ちょっと恥ずかしいくらいに分かりやすいとハマるんです。
でもわたしは、こういう噺好きです〜。落語らしいですよ。
落語の本来のテーマはなんでしょうか。
「何がなんだかわからない」であります。
こうでないと落語ではないんです。
「よかちょろ」なんざ最たるもんでしょ。
ちょっとポカンとしておられるお客様とか見ていると、ああ、ごめんなさい、つらいですよね…と、心で詫びながらやる噺です笑
内容といふか、世界観がいまは、理解不能に陥っているんです…。
そりゃ仕方ないんですけど、ちと寂しい。
こういう噺をこさえることが出来たら、相当すごい落語作家ですね。
ちゃんと落語のすべてをおさえている。
親子の会話に番頭との会話、そして、花魁との回想、そのいちいちの台詞が落語らしくてたまらないのです。
ただねー、欠点は、今のお客様には非常に申し訳ないくらい退屈であって、、、そこが申し訳ないんです。
だから、今日のように、落語にかなり詳しいお客様のしかも人数の少なめのところでしかできない。
ご存知、「山崎屋」の発端として、この筋がありましたが、明治20年代に「よかちょろ節」が流行したことにより、当時の遊三師匠が、独立した噺として、「よかちょろ」としました。
「よかちょろ」といえば、昭和に入りますと、先代文楽師匠の独壇場でした。
いまは、左楽師匠がたまにかけているくらいでしょうか。
とにかく地味な噺だし、だから何??
と言ってしまえばおしまいの訳分からない噺です。
でもこういうなんてことない噺が落語の醍醐味だった時代がありました。
いまは派手すぎるのかもしれません。
益々無くなっていく噺だと思いますし、大方無くなっても然程、惜しまれない噺かもしれないのがちと切ないのであります。
リアルに聴けることはそうそう無い噺かと思いますが、何度もいうけど、実に地味笑。
好きなんだけどなあ、こういうつかみどころがない噺。
なにがなんだかわからないのよーとくれば、佐藤千夜子さん歌唱の「愛して頂戴」です。
この歌の文句にありますように、本来、素敵なものは、なんだか訳分からないのであります。
恋愛もつかみどころがないわけでして、この歌も「なにがなんだかわからないのよー」って歌いますし。
白黒なんでもつけなきゃいけない昨今の風潮、いつから始まったのかなー。
それが、落語の噺の世界にもその波が来ているわけで、それが、この噺の消失危機がまさにその証かと思います。
よかちょろ〜パッパ〜
なんだかわからんない笑
なんだかわからんないことを肯定する暮らしって、きっと幸せですって。笑
その物事を追及しない嬉しさね。
だって「よかちょろ」なんて、追及されたもんなら答えられないことばかりですもん笑
おやすみなさい〜。
この人この歌
〜佐藤千夜子〜
「よかちょろ」って噺、好きです。
ただ、今のお客様には、あんまり面白くないと思います。
いまは、もっと分かりやすい面白さとか、もっと泣けちゃうとか…笑
いわゆる絶賛する噺のその単純さといったら、ちょっと恥ずかしいくらいに分かりやすいとハマるんです。
でもわたしは、こういう噺好きです〜。落語らしいですよ。
落語の本来のテーマはなんでしょうか。
「何がなんだかわからない」であります。
こうでないと落語ではないんです。
「よかちょろ」なんざ最たるもんでしょ。
ちょっとポカンとしておられるお客様とか見ていると、ああ、ごめんなさい、つらいですよね…と、心で詫びながらやる噺です笑
内容といふか、世界観がいまは、理解不能に陥っているんです…。
そりゃ仕方ないんですけど、ちと寂しい。
こういう噺をこさえることが出来たら、相当すごい落語作家ですね。
ちゃんと落語のすべてをおさえている。
親子の会話に番頭との会話、そして、花魁との回想、そのいちいちの台詞が落語らしくてたまらないのです。
ただねー、欠点は、今のお客様には非常に申し訳ないくらい退屈であって、、、そこが申し訳ないんです。
だから、今日のように、落語にかなり詳しいお客様のしかも人数の少なめのところでしかできない。
ご存知、「山崎屋」の発端として、この筋がありましたが、明治20年代に「よかちょろ節」が流行したことにより、当時の遊三師匠が、独立した噺として、「よかちょろ」としました。
「よかちょろ」といえば、昭和に入りますと、先代文楽師匠の独壇場でした。
いまは、左楽師匠がたまにかけているくらいでしょうか。
とにかく地味な噺だし、だから何??
と言ってしまえばおしまいの訳分からない噺です。
でもこういうなんてことない噺が落語の醍醐味だった時代がありました。
いまは派手すぎるのかもしれません。
益々無くなっていく噺だと思いますし、大方無くなっても然程、惜しまれない噺かもしれないのがちと切ないのであります。
リアルに聴けることはそうそう無い噺かと思いますが、何度もいうけど、実に地味笑。
好きなんだけどなあ、こういうつかみどころがない噺。
なにがなんだかわからないのよーとくれば、佐藤千夜子さん歌唱の「愛して頂戴」です。
この歌の文句にありますように、本来、素敵なものは、なんだか訳分からないのであります。
恋愛もつかみどころがないわけでして、この歌も「なにがなんだかわからないのよー」って歌いますし。
白黒なんでもつけなきゃいけない昨今の風潮、いつから始まったのかなー。
それが、落語の噺の世界にもその波が来ているわけで、それが、この噺の消失危機がまさにその証かと思います。
よかちょろ〜パッパ〜
なんだかわからんない笑
なんだかわからんないことを肯定する暮らしって、きっと幸せですって。笑
その物事を追及しない嬉しさね。
だって「よかちょろ」なんて、追及されたもんなら答えられないことばかりですもん笑
おやすみなさい〜。
2019.06.04 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0)-
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