Calendar

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>

SPONSORED LINKS

Recommend

MOBILE

qrcode

Link

Profile

Others

Search this site.

Blog

<< ネクタイ屋の娘 | main | 時の流れに身をまかせ >>

青い背広で

第1935回・この人、この歌

〜藤山一郎〜

寄席にご来場したとき、「え?このネタなんてネタなんだろう」、と、思う方もいるかと思う。

古典落語なら、わからなくても必ず正式な演目があるから判明する。
しかし、新作であったり、はたまた漫談までにちゃんと演目があるのです。

ただし、漫談調のものは、前座さんが名前を付けて、非常にセンスある名前だとそれが代々伝わり、いつしか、このネタの正式名称になっちゃうのである!

その傑作が「やまのあなあな…」で一斉風靡した、いまの円歌師匠、当時は歌奴師匠、の、「授業中」だ。
この「授業中」といふタイトルも前座さんがネタ帳を付けたときのセンスから生まれた。

元々は「国語の時間」とか「学校にて」なんて、その時、その時で前座さんが記していたものが、ある前座さんがネタ帳に「授業中」と付けた。

確かに「授業中」、こんなスマートな上手い演目名はない。
こいつはいいや、ってんで、全国的に流行った円歌師匠のあの「やまのあなあな…」は「授業中」といふ名前になった。

あと、4月中席、上野鈴本演芸場にご来場いただいた方は、川柳師匠のあの軍歌オンパレードの高座をご覧になったかと思う。
ネタ帳には「ガーコン」と記される。
これは、後半、親が古い脱穀機を出してきてガーコン、ガーコン、ガーコンと作業する風が出てくる、あの音から「ガーコン」。
「ガーコン」って付けた当時の前座さんのセンスの素晴らしさに脱帽だ。
ちなみに時間的に脱穀機までやらない場合は、ネタ帳には「当世音曲噺」とか「歌で綴る太平洋史」なんて書かれる。

またまた円歌師匠だが、いま一番有名な円歌師匠のネタと云えば、何人ものお年寄りが出てくる噺、「中沢家の人々」だ。
この「中沢家の人々」ってタイトルもなかなかのセンスで素晴らしい。
「中沢家の人々」も途中で切る場合は、「G&B」なんで書かれる。
「G&B」、つまり、「ジジイアンドババア」である笑。
これを付けた方も本当にセンスが高い。

馬風師匠の漫談、最近やっている時事ネタ漫談は楽屋のネタ帳には「男の井戸端会議」とある笑
これも上手いですよ。
まさに毎日起こる話題を話している、「男の井戸端会議」、素晴らしい名前です。
また最近おやりにならなくなったが、馬風師匠ご自身が落語界の中で段々出世していくことを喋る漫談は「会長への道」。
歴代名人の方々の思い出を喋る漫談のときは「天国名人会」とか、みーんな、代々の前座さんがつけたタイトルだ。

志ん朝師匠が漫談だけで降りるとき、山田吾一さんに自分が似ているといふ内容の漫談、あれを「山田吾一」といふタイトルだと思っている方も多いがあれは「男の勲章」といふ、前座さんがつけた良い名前がある笑

先代三平師匠の一連のリズム落語は、漫談だけど歌があったりするリズム調だから、春だったら「春の唄」、夏だったら「夏の唄」なんて、唄ってところがセンスがいい。

小朝師匠の男女についての漫談、「男と女」、わたし、これ、非常に好きなタイトルだ。
実にシンプルだけどこれ以上分かりやすいのもないし、その上、綺麗ときている。

とにかく、タイトルってのは大切で、また、その人のセンスが問われる。

「青い背広で」なんて素晴らしいタイトルの唄ですよね。

このタイトルだけでなんとなくワクワクするし。

なかなか長いタイトルで良いものをこさえるのが難しい。
木久扇師匠が彦六師匠の思い出を語るのが「彦六伝」。シンプルでいいタイトル。
ただし、この噺の中で長屋の部分をクローズアップしての高座は「落語長屋は花盛り」と長いタイトルになるが、なかなかに素敵な前座さんのネーミング。
また、彦六師匠が選挙の応援に行ったときの噺をクローズアップしているときは「明るい選挙」ってタイトルになる。

こういう風に我々全落語家が認識している元々無かったのにいまあるタイトルはかなりのヒットであり、まだまだいまタイトルがまちまちで確定していないのが大半である。

しかし、こういう確定したタイトルの凄いところは、「落語長屋は花盛り」とあるだけで、どのへんの内容をやっているのか、他の同業者がわかるところだ。

ネタ帳ってのは、内容がわからないとまたダメなわけでして…その落とし所がうまく、そして洒落ているタイトルってのはやはり残るんです。

「青い背広で」、この先どうなるんだろう、そのワクワク感がまた青い背広って名称が爽やかだし、たまらないのであります。

永遠の青春の歌声、藤山一郎の戦前のヒット曲です。
2017.04.21 Friday | comments(0) | trackbacks(0)-

スポンサーサイト

2017.11.20 Monday | - | --

Post a Comment






Trackback URL

http://meikyoku-pei.jugem.jp/trackback/2540

(C) 2017 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.