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湖畔の宿

第2070回・この人、この歌

〜高峰三枝子〜

昨日、この芝居、浅草演芸ホールの楽屋に入ったトタンに左楽師匠に「おや?今日は今からかい?」
と言われた。
この日だけ私は5時15分の出番でなく、7時の遅い時間に出番を変更していたので、仲入り後の出番になっていたのだ。

左楽師匠の「おや?今日は今からかい?」って言い方がお会いしたことがない、先代文楽師匠のごとくでたまらないのだ。

いま、9月上席の浅草演芸ホール夜席のみどころの一つは大重鎮の左楽師匠が出演していることだ。

毎日、黒門町(先代文楽師匠)ネタをこれでもかと聴かせてくださるのだ!
本当に今や貴重な黒門町テイストの高座スタイルである。
黒門町を愛し虜になった弟子が重鎮となり繰り出す高座、「悋気の火の玉」「やかん泥」「松山鏡」等々、これぞ本来のやり方です、といふ黒門町系統の手法なのが嬉しい。

左楽師匠がお上がりになる、そう、あの時間に聴きたい、軽くさらりと黒門町、最高の浅草演芸ホール6時台のスタートだ。
最近、落語に興味を持って下さったお客様、左楽師匠みたいな重鎮も是非とも聴いていただきたいと思います。

わたしは、落語家であるが、おそらく一番好きなものが、落語だ、と言えないと失礼ながら思う。

やっぱり流行歌や相撲ってのは、好きだ。
これじゃあ、落語家としては失格、ダメ、いろいろ思ってはしまうが…、左楽師匠と話をしていたら、左楽師匠が「昔ね、うちの師匠(先代文楽師匠)が目白の師匠(先代小さん師匠)に、おい、盛ちゃん(先代小さん師匠のこと)、盛ちゃんは、落語と剣道どっち好きなんだい?」って聞いたら、即座に小さん師匠は「剣道です!」とハッキリいったそうな。そうしたら、文楽師匠が「うーん…」と弱ったね、こいつは、と言わんばかりにうなだれたそうな笑
おかしいなあ笑
文楽師匠が、しょうがねえな…ってうなだれるところを想像すると本当におかしい笑。

文楽師匠は小さん師匠のことを若くから買っていただけにおかしいエピソードだ。

いいじゃないですか!こういう黒門町の師匠の思い出話が聞ける楽屋。

贅沢な極みですな。

で、左楽師匠が「おや?今日は今からかい?」
と私に聞くから、「はい、今日は仲入り後の出番なんですよ、後半です」
「あー、こうはんの宿」

だって…くだらない笑

左楽師匠、「湖畔の宿」大好きだそうな。
「おんな船頭唄」と「湖畔の宿」をこよなく愛する、まさに黒門町のDNA、左楽師匠の高座、感じてください、味のあるところを。

「EXILEとか俺らにはわからない」と左楽師匠。
思わず、「え?EXILEご存知なんですか?」
「知ってるよ、だって俺んちテレビあるもん。しかもカラーだぜ」

いいね。いい!この会話がやっぱり寄席らしいんです。いちいち味がおありだ。
では、「湖畔の宿」、歌う女優の草創期にはこの人の歴史は避けられません、お馴染み、高峰三枝子歌唱でお送りします!
2017.09.09 Saturday | comments(0) | trackbacks(0)-

センチメンタル・ダイナ

第2069回・この人、この歌

〜笠置シズ子〜

今日は熱海の市民大学講座でした。
笠置シズ子歌唱は今回、「大阪ブギウギ」をかけました。
いやはや、今やわからない笑

とはいえ、「東京ブギウギ」の次にやはりご当地ものは「大阪ブギウギ」をもっていきたい。

第一期で「東京ブギウギ」はやりましたので、今回は「大阪ブギウギ」になりました。

しかしながら、曲が始まると知らないのに歌おうとされますし、また、ブギのメロディの凄まじさといふか、笠置シズ子の偉大さたるや、素晴らしい。
みなさんが知らないのに、のっちゃうのが服部良一×笠置シズ子のゆえんでありましょう。

わたしはだいたい毎回、この講座では、テーマで話をさせていただいている。
今回は「ご当地ソングとその付随」がテーマ。

毎回、15曲〜18曲、解説と皆さんで歌うをしているが、面白いのが、あゝこの歌はまだわかるんだ、とか、新しいのに案外知らないんだ、とか、いろいろそこも楽しい。

ただ、わたしが好きな曲がかかり、わかったり、わからなかったり、一喜一憂の繰り返しだ。

今日は「大阪ラプソディー」「野崎小唄」「大阪ブギウギ」「そして神戸」「蒲田行進曲」「東京ブルース(淡谷のり子)」「東京ブルース(西田佐知子)」「伊勢佐木町ブルース」「ブルーライトヨコハマ」「加賀の女」「十九の春(田端義夫)」「襟裳岬(森進一)」「北国の春」「バタビアの夜は更けて」「東京五輪音頭」 。一喜一憂の波は激しかった笑。
この一喜一憂がまたセンチメンタルな気持ちにもなる。
まるでディックミネ歌唱「ダイナ」のアンサーソングかのように聴こえる「センチメンタル・ダイナ」笠置シズ子歌唱のごとくだ。

一喜一憂ってのは歌で表すと「センチメンタル・ダイナ」のように感じる。
前半スローからの後半のあの調子。
まるでフルコーラス聴いたかのような気分。

ただ、寄席に出ている我々には、一喜一憂は、慣れっこだ。
前も記載したが、「毎日の寄席出番。そこでいちいち一喜一憂してはいけない」
と先輩に真打になったとき、真打として寄席に出演するときの心得として教わったんです。

我々、寄席芸人は寄席で出来る限り、今日のお客様に合わせようとしている。しかし、合わないときもある。
合わせようとして合わない場合もあるんだから、そこは仕方ないと、思わないと、毎日の寄席出番、体がもたないんですね。

合わせないなら、こりゃ、問題外、ちゃんとやれ!となるが、まあ、寄席芸人でそんな人はあまり居ないでしょう笑
お客様に良かれと思ってやっているのが、寄席ってところですから。

本当にキャリアが上がれば上がるほど、一喜一憂している寄席芸人ってまず居ないんですよ。

寄席は毎日のところ。

これがやはり前提ですから。
普段の通常の歯をみがいたり、風呂に入ったり、用をたしたり、これでいちいち一喜一憂しないのとほぼ近い感覚が寄席にはあふれています。

だから寄席はどんなに詳しいお客様がいて反応がイマイチなときがあっても私は初めてのご来場の方を取ります。どんなマニアックな寄席でも多分、最低一人は寄席初ご来場の方がいるんじゃないか…
それがわたしの寄席論理です。

それにしても、歌で一喜一憂は実に楽しいですよ!
知らなかった方は初めてその曲を聞いて、あゝ、いい歌だ、と思ってくれたら、一人でもそういう方がいらしたら、「大阪ブギウギ」も浮かばれますもの笑。

てなわけで、今日は「センチメンタル・ダイナ」、歌唱・笠置シズ子をど〜ぞ!
2017.09.08 Friday | comments(0) | trackbacks(0)-

王将

第2068回・この人、この歌

〜村田英雄〜

地噺のお稽古をある方につけたのだが、そのアゲ(覚えてきたネタをわたしがみる)が先日あった。

「どうだった?お稽古してみて?」
「いやあ、難しいですね、あっちゃこっちゃわざと話を脱線させると戻れなくなります」
「じゃあ、戻らない方がいいですよ」
「え?戻らなくていいんですか?」
「戻らない方が面白いじゃない。落語のルールの中だったら、なんでもあり、ですよ。むしろ、そうでないと地噺にならない」
「でも、戻らないと終われないじゃないですか」
「じゃあ、そこで終わらせちゃえばいいし、それが嫌ならお客さんに聞いちゃえば、どこまで行ったか教えてくれる」
「とんでもないことやっているんですね…」

そうか、わたしゃ、とんでもないことをやっていたんだ笑

「地噺で気を付けることありますか?」
「リスクの覚悟と人物伝である意識」

地噺は再三申し上げますが、労多くして、の、トップでしょうね。
大変なわりには評価はされない。
わたしのように落語で競争とか評価といふのが嫌いな人間はストレスがないが、少しでもそういうことを普段から意識している人には地噺の口演はストレス以外ない。

で、わかるのは地噺口演率減少は、落語家が競争やなにかを求めている方が増えたゆえんでしょう。

あとリスクで言えば、お客さんと合わないときは最後まで挽回できない芸である覚悟。
他の古典のように初めイマイチでも後半ぐーっとお客さんがのっていく場合があるが、地噺にそれを求めてはいけない笑

地を語るってくらいだから、終始平坦なので、挽回は難しい。
合う、合わない、を即座に判断してしまう芸、これはまたリスクのなにものでもない。

なんだろう、本当にいま、地噺、ちゃちゃっとやりゃ、受けると思われる…笑

いやいや、わたしも辛酸のときを何度も迎えますよ…笑

でも仕方ないんです、それはもう「合わなかった」以外にないんですね。

こういうことをまずは入念にお稽古で申し上げます。
あと、地噺は人物描写ではなく、人物伝なんだ、といふこと。
噺に登場する人物を他の噺のように際立てることはしない。
なぜなら平坦芸だからです。
与太郎は与太郎らしくやらない。
噺の真逆をいく芸でもあります。
先日、「目黒の秋刀魚」をやったが、いま、この噺、地噺なのに、地噺っぽくやらない「目黒の秋刀魚」が多い。
しかし、それもありで、この噺に関しては、地噺だが、滑稽噺としても成立をなす噺ゆえ、噺らしくもっていけることが多いので、地噺をやらない方も結構口演されることが多い。

しかし、地噺をやる人間にしてみれば、この噺はあくまで地噺として口演したい。
だから、わたしは、殿様は殿様らしくやらない。人物描写では本来ないからです。
だからここでリスクを負う。なんだい、ありゃ、殿様口調もしないし、会話もまともにない、となる。それは、地噺を普通の滑稽噺として口演する方がこの噺は多いため、それが主流となっているからです。

でも「目黒の秋刀魚」も本来は純粋な地噺なため、もっともっと地噺らしくやるのが本来の意でもある。

だからわたしは殿様口調に重きを置いたりなどはカットした。
それは地噺が人物描写ではなく、人物伝なわけでして…。

人物描写と人物伝の違いとは?
人物描写は、殿様を殿様らしく、殿様を掘り下げて演じる。
人物伝は、ただ、目黒に行きたいって言う殿様が昔いましてね…とお客さんにお知らせするだけ。

この違いです。
だから後者は落語がお好きな方には嫌悪の的となることが多い。

だからある意味、一朝師匠や市馬師匠の「目黒の秋刀魚」は本当に素晴らしい。
地噺を滑稽噺として見事に成立させるからだ。

地噺を生業とするとその発想が生まれない。
ただ一朝師匠がおっしゃっていたのは、「こうやって滑稽噺として出来るのは、目黒の秋刀魚とたがやだけ。あとは、やっぱり地噺としてやらないと厳しいね」
とおっしゃっていた。そして続けて「たけちゃんは、目黒もたがやも、もっともっと地噺としてやる方がいい。それが本来のこの噺の核だから」
と言われた。

この一言があるから、リスクを覚悟で目黒の秋刀魚もより地噺にした。
となると、人物描写ではなく、やはり人物伝。

「紀州」。徳川吉宗を吉宗らしくではなく、吉宗ってのがね、八代将軍になったんですよ、それはね…
が地噺。

「扇の的」、与一の心持ちや演じ方はどうでもいい。与一ってのが的の前に現れたんですよ、それでね…。が地噺。

人物描写でなく人物伝。これが地噺。
少しご理解いただけたら幸いです。

で、ここまでお話すると、なるほど、地噺をやる人は少ないか…と思われると思う。

ちなみに先日の笑唄会メンバー、全員、「紀州」やりますよ笑

だって、過去、それぞれにわたし、「紀州」お稽古しましたもの笑

でもあまりあのメンバーの方でそこまで「紀州」聴かないかと思います。

ってことは…そういうことです笑

村田英雄歌唱「王将」をはじめとする人物においた歌謡曲、まさに地噺をリズムに、歌にしたものだと思います。

人物描写でなく、人物伝なのが歌の世界であります。
2017.09.07 Thursday | comments(0) | trackbacks(0)-

季節の中で

第2067回・この人、この歌

〜松山千春〜

今日は笑唄会でした。
わたしは、浅草演芸ホールの出番から廻ったため、途中から楽屋入りしました。
で、まずは大反省。
といふのは、バタバタしていて前方のはちゃんと聴いていなかったのと、会場にネタ帳もないため、なな子さんが地噺で「竹取物語」をやったにも関わらず、地噺の「目黒の秋刀魚」をやってしまったのが反省。

わたしは特に気にする、いわゆる、ネタがつく、といふのを非常に気にした。
もちろん、独演会なら、わかっていて、わざと地噺を続けたりもするが、他の方が出るのに、そりゃいかんでしょう。
すみません。

「あーあ、竹取やってんのに目黒やっちゃったよ…」とこぼしていたら、「別に竹取は、あにさんが作った噺だから良いのでは?」と変な慰め方をされた笑
まあ、確かに…迷惑はかけてませんがね…。

季節ネタってのは、落語家になると本当に感じることだが、今季やらなかったりすると、本当にストレスになるんです。

いわゆる「逃す」ってやつで、だからなるべく今年の夏は「豊志賀」や「麻のれん」をやってみた。
ただやはり、「千両みかん」や「たがや」まで手がまわらなかった…。

季節ネタを思い出すってのは、本当に難であり、やらないとまた一年やらないだけに思い出すのが骨折れと相なる。

あと、経験上、なるたけ早いスタートを切ると、季節ネタ、その年、続けてやったりする。

「目黒の秋刀魚」ってのは、やっぱり早い人だと、8月下旬スタートだから、今日、今季初は、まあまあ、スタートが早めって程度かもしれない。

落語家ってのは、ただ笑わすだけでなく、字で書くと「噺家」なわけだから、口へんに新しい。いまを伝えるのも落語家だ。

だから、落語には季節ネタがあるのです。
季節を感じていただくのもまた噺家の仕事だからなんですね。

季節の中で生きていくのはキザでなく、真実でしょう、噺家は。

で、もし、季節ネタを季節違いにやったら、そのときは優しい気持ちで目をつぶってください。

それは、噺家がやりたかった時です、どうしても笑

そういうときもわたしは日々ございます…

さあ、秋、ですか、いよいよ秋ネタを聴いていただく時期になりましたね。

あっといふ間に「文七元結」や「芝浜」になります。
ちなみに今月のにぎわい座は「文七」、これは最初からそういう企画でご依頼をいただいているため、ご了承くださいませ〜

「季節の中で」歌唱・松山千春であります!
2017.09.06 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0)-

幽霊は踊る

第2066回・この人、この歌

〜中野忠晴コロムビア・ナカノ・リズム・ボーイズ〜

土曜ワイド劇場の昔のやつをCSで放送していて、あゝ、うれしや、「幽霊シリーズ」がスタートした。
わたしはリアルタイムでは一切観なかっただけに嬉しいシリーズだ。

あの赤川次郎さん、出世作の幽霊シリーズだ。土曜ワイド劇場では早速、原作をドラマ化した。

土曜ワイド劇場で幽霊シリーズは全9作放送されているが、いずれもわたしは初見。早々とシリーズが終わってしまったからでしょう。

しかし、幽霊シリーズといえば、土曜ワイド劇場草創期の看板シリーズの一つ。

浅茅陽子、田中邦衛ダブル主演。

そして何より岡本喜八、脚本、監督ってのがたまらない。
わたしね、第一作の土曜ワイド劇場の幽霊シリーズを見て驚きましたよ。
幽霊シリーズは、昭和五十三年スタート。
わたしが土曜ワイド劇場の様々な再放送を観た中で一番古い映像でした。

何が驚いたのか、あゝ、天下の岡本喜八だなあと思いましたもの。

土曜ワイド劇場と岡本喜八監督。全く想像もつかないし、世界や考え方も違うかと…。

そう、今回もまたまた土曜ワイド劇場の話か…と、しかし、今回わたしは岡本喜八監督が好きである、ってことがメインなんです。

映画の岡本喜八のイメージですし、わたしが喜八ワールドを好きになりハマっていったのは、やはり映画だ。まず一番がわたしの中じゃ、「江分利満氏の優雅な生活」だ。この映画作品はもちろん、山口瞳原作のこれ。
映画では小林桂樹主演に新珠三千代をおいた。

瞳ワールドを壊さなくしてむしろ瞳ワールドに喜八ワールドを賛同させ、より高技術の作品にさせる素晴らしさが岡本喜八。
「ジャズ大名」も嫌いじゃない。

で、喜八監督作品が私は何故好きなのか。
理由はいろいろ。まず、テンポの良さ。このテンポの良さをあそこまで実現させることが出来たのは、カット割を異常に気にする喜八監督だからだろう。

特にたたみかけるテンポはかなわない。

そして喜八監督はどんなつらいシーンでもコミカル性を軽視しない。
シニカルでコミカルな喜八ワールドといった方がいるが、上手い表現。まさに。
そして喜八監督は時流の役者は相当お気に入りでないと起用せず、基本的に「本物」だけのスクリーンだ。
映画の話題性より名作をこさえる。

嬉しいのは、喜八監督は上手くても、滑舌がハッキリしている、言葉をしっかり話せる人を優先的に起用している節がある。

で、やっぱりそうなると、なるほど、喜八ファミリーだろう、東野英治郎や、小沢栄太郎が起用率が上がるのは、あの明瞭な口調が喜八作品にはぴったり合うのだ。

つまり、職人監督、岡本喜八、だと思っている。

さあ、そんな岡本喜八がまさか、まさかですよ、土曜ワイド劇場の監督をやっているときがあったとは…笑

幽霊シリーズを録画したものを観たら、「監督・岡本喜八」って出たもんだから、思わず吹いてしまった。
こうなると土曜ワイド劇場、本来の楽しみ方が更にグレードアップする。

そりゃそうだ、果たして、あの土曜ワイド劇場作品をどのように喜八監督、料理されたのか、だ。

土曜ワイド劇場ではないなあ、あれは!が感想。
土曜ワイド劇場が岡本喜八だといふだけでこんなに雰囲気変わるんだ、です笑

もちろん、以前、書いた、二時間サスペンスあるあるは、一つも当てはまっていません!!一つも当てはまらない二時間サスペンスを知らない。

が、岡本喜八がメガホンをとり、脚本にかむと、あの赤川次郎原作の二時間サスペンスが、土曜ワイド劇場でなく、ミニミニ喜八映画となるのだ笑

まず、土曜ワイド劇場なのに、途中、人々がストップモーションしている中で田中邦衛と小沢栄太郎がやりあってるシーン。バックで働いている刑事たちはみなそれぞれストップモーションになるのだ。
まずないですな、土曜ワイド劇場に笑。

あとオープニングから、あれ?違うの録画したかな?と思うくらいの斬新な始まりだし、オンエア中に流れる音楽の数々も時にコミカルで、そのコミカルな音楽がニサスで流れるようなものではない笑

約一時間半弱のミニ喜八映画だ。ただ、ニサスを意識するのか、お色気無理やりぶっこんでいるのがまた可笑しい。

そして出演者、懲りすぎ笑
毎週、このようなクラスを出していたらとっくに破綻しているだろう、といふメンバーだ笑

田中邦衛の上司が小沢栄太郎ってのがたまらない!
そして脇をかためる面々をご紹介しましょう。
内田朝雄、殿山泰司、桑山正一に山本麟一、そして、信欣三ときちゃう!!

ニサスでないよ、このメンバーが普通に土曜ワイド劇場として出演。
監督の拘りが物凄い笑。

贅沢な土曜ワイド劇場が昔はあったんですねー。

赤川次郎さんの幽霊シリーズは、土曜ワイド劇場で大変に人気がありました。

まさに喜八監督がメガホンをとったので、幽霊シリーズが「幽霊は踊る」って中野忠晴とリズム・ボーイズの歌唱の世界のような形で仕上がった第一作!!

土曜ワイド劇場関連のブログは、ごめんなさい、もう一度出るでしょう笑

何故なら、来週から、赤川次郎さんの「三毛猫ホームズ」石立鉄男主演の大好きなシリーズが再放送されるからです笑

では、これから浅草演芸ホール、それから新宿の笑唄会と高座つとめてきます〜。
2017.09.05 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0)-

若いお巡りさん

第2065回・この人、この歌

〜曽根史朗〜

朝起きると雨。
つくづく昨日の謝楽祭、晴れていて良かった。

昨日の謝楽祭、カラオケのど自慢大会。
去年同様、司会をつとめました(本当は私だけ実行委員会にも所属していないため気が引けますが…)。

去年より内容、なんとなく化け物感がアップしていたのが可笑しい笑

よく落語の中に「おいおい、なんだい、これじゃまるで化け物屋敷だよ」的なフレーズを耳にする、まさに、それ、といふ感じがした。
相変わらず、嬉しい唄が流れるとわたしの高揚は顔に出てしまい笑、知らぬ唄だと、はいどうぞ、っていふ司会になることは、あるまじき行為で、申し訳ない限りだ。笑


そしてカラオケのど自慢は午後のイベントだったが、午前中は落語協会イケメンコンテストなるものがあった。
すごいね、おい、メンバーが…
わたしはしばし呆然とし、思わず、コーナー司会の方に「これ、イケメンコンテストですよね?」
「そうだよ、なんで?」

いやいや、なんで?って言われても…確認しないと、イケメンコンテストだかわからなくなることがしばしあった。途中、わたしも「あれ?これ、髪の毛短い人コンテスト?」と思ってしまった。

イケメンコンテストの楽屋をのぞいてみた。イケメンコンテストの楽屋とは思えなかった、どうみても上野鈴本昼席楽屋、って感じがした笑

これも全てご愛嬌ってのが謝楽祭。
さて、来年は9月第二日曜日です。
わたしも参加が可能だったらまた参加しようと思っています。

たくさんのご来場ありがとうございました!

のど自慢大会では、「若いお巡りさん」が歌われたのが嬉しい限り!
2017.09.04 Monday | comments(0) | trackbacks(0)-

帰ってこいよ

第2064回・この人、この歌

〜松村和子〜

今日は西新井と梅島で独演会二ヶ所でした。

我がふるさと足立区で二ヶ所でしたから、北千住の我が家から全て自転車移動しました。

北千住→西新井→梅島
わけない。楽々だ。
道が細かいところもみんなわかるから方向音痴な私でも安心だ。

子供のころしか通らなかった道も何十年ぶりに走ってもなぜか自然と覚えているんだから、本当にふるさとといふものは、素晴らしい。

あゝ、懐かしい道だな、と細い路地を通るとしみじみする。

西新井には久しぶりに寄った喫茶店。相変わらず不思議だ。
年中無休。
平日は朝6時45分スタートで夜9時まで。
土日は朝7時スタートで夜9時まで。

この15分の違い、意味あるのだろうか??
永遠の疑問だ。

そして、喫煙席が28席、禁煙席が3席…

禁煙席を作る意味がよくわからないし、ただ、この3席だけは禁煙です、といふが、隣ですからね…笑

全く煙が嫌いな人に優しくない笑

この店の禁煙席、まるで電車でシルバーシートに若者が座る違和感の如く…笑

禁煙席にも灰皿があった笑
永遠の疑問だ。

喫茶店、隣のおばさんに「あら、久しぶりね。石田さん元気かしらね?」と話しかけられたが、絶対にわたしのこと、誰かと勘違いしている。
石田さんってだれ?

相変わらず足立区は不思議だ。

常連のおばさんと喫茶店のおばさんが話していた会話。
「明後日ね、わたし、旅行いくから店休むのよ」

え?年中無休はどうするのか??
年中無休じゃないじゃない…

軽く心で突っ込んだ。

ふるさとはいつも私を待っていてくれる。
東京で生まれ育ったって、ふるさとはある。
近いか遠いかの違いで、ふるさとはふるさとだ。

独演会の空気、二ヶ所とも、待ってました!の雰囲気をガンガン高座で感じます。
ふるさとの高座ってどの咄家も皆そうだろう。

ありがたいものです。

さて、明日は、日付変わって今日は、湯島天神で、我が落語協会のお祭り、謝楽祭です。

芸人屋台に、落語会、特設ステージで各イベントもございます。
年に一度のお客様への感謝祭です。

わたしも司会を頼まれているコーナーもありますから、行きます〜。

ただ、去年同様、ぶっつけ本番もぶっつけ!
行ってみなければわかりません笑

皆さんもどうぞお出かけください。朝10時〜夕方4時までやっていますー。

ふるさとはいつもかわらない。「帰ってこいよ」歌唱・松村和子であります。
2017.09.03 Sunday | comments(0) | trackbacks(0)-

バナナ娘

第2063回・この人、この歌

〜並木路子〜

でましたね!バナナ娘!!
食べ物ソング特集、BSジャパン、昭和は輝いていた。
とにかく最近、ちょいちょい「なつかしの歌声」時の放送映像が出るのが嬉しい!

しかもここのところ、大放出の初出し映像!!!

今日、この番組を観ていて、ふと、思い出したのが、平尾昌晃さんとの対談だ。
平尾さんと六本木の事務所で話していたときを思い出した。

「戦後のリンゴの唄に代表するように、とにかく終戦後の国民は食べ物に欲していた。しかし欲している食べ物が手に入れたくても入らない、だから空腹を満たすために唄に走った。唄の中にはたくさんの食べ物がある。だから食べ物の唄は流行った。で、もうひとつ特徴的なのが戦後の作品には色が付く唄が多い。リンゴの唄だって、つまりは、赤だし、『黒いパイプ』とか『青い山脈』、『白い花の咲く頃』、『赤い靴のタンゴ』とか、終戦すぐは国に色がついていない、モノクロに見るもの全てが写った。だから、見るものに戦争前のように全て一つ一つ、色をつけていく作業が国民には必要だった。色を景色や世の中一つ一つにつけていくことで、国民は少しずつ元気になっていったのです」

と、おっしゃっていた。
だから、当時、色づく唄や食べ物の唄、だいたい食べ物だって色ですからね。こういう唄は流行る率が当時高いとしたら、それもまた世の中の流れで、当然だったのかもしれない。と、併せておっしゃっていた。

だからこそ、並木路子、といふ歌い手は結果的に、戦前と戦後の境目として「リンゴの唄」の存在は本当に大切で、歌謡史の中で絶対触れなければいけない唄なわけであります。

それは曲を時系列にとらえると言っただけのものでなく、世の中の動きや、当時の大衆心理、といふものを当時の唄の数々は聴くだけで教えてくれるのであります!

「バナナ娘」もまた時代を写した唄でありましょう。
それにしても初映像には感激した。
そしてしみじみ久しぶりに聴いてみたが、「リンゴの唄」より、より深く、当時が手に取るような唄だ。

ニュース歌謡といふジャンルがあり、この唄は厳密には全くニュース歌謡には入らないでしょうが、いやいや、世の中の切り取り方は、ニュース歌謡に実は近いような…笑
ニュース歌謡では違うなら、わたしは「くらし歌謡」ってジャンルをこさえてほしいと思います。

当時の生活に唄が切り込んでいくのが、歴史のかたい授業を聴くより、より頭に入るような気がしてなりません。

「バナナ娘」歌唱・並木路子であります。
2017.09.02 Saturday | comments(0) | trackbacks(0)-

ドリフのほんとにほんとにご苦労さん

第2062回・この人、この歌

〜ザ・ドリフターズ〜

昨日は初代林家三平追善興行が恒例で浅草演芸ホールで開催。
昼夜で林家一門が二回出るなんてやり方、寄席だから出来るわけですね。
この日だけは、根岸の香葉子さん、おかみさんも昼の部から夜の部終演までずっと楽屋に座ってます。
よく疲れないなあ、と毎年思います。
わたしなんざ、もう、途中、喫茶店行ったりとか時間繋ぐのが大変で笑

楽屋には先代三平師匠のお写真が立て掛けられ、ちょっといつもの浅草演芸ホールとは違う雰囲気もあります。

さて、この日だけは皆、最後まで残ります、このあたりも普段の寄席とはちょいと違う。

で、毎年この追善興行は、下町の中華料理の打ち上げと決まってまして、各自バラバラと馬道の方まで歩いていくのも恒例中の恒例。
打ち上げの席は適当。
今年はうん平師匠と根岸のおかみさんの間でした…笑
で、うん平師匠といろいろ話していて、とにかく昔はテレビの前説も咄家本当に多かった、といふ。

いまはテレビの前説は、お笑い芸人さんで、我々はやりません。
未だに咄家が前説をテレビの収録前にやるのは、笑点だけでしょうね。笑点の前説は、うん平師匠もやっていたそうな。

さて、わたしは、知らなかったのが、「8時だよ全員集合」といえばお馴染みドリフターズの大人気お化け番組だったが、あの番組の前説って、咄家の仕事だったそうな笑

主に、小団治師匠や小里ん師匠がドリフターズの前説していた、ってんだから、これはなかなか貴重な話で面白い笑
知らなかった。

まあ、それだけ、まだまだ「タレント」って枠が確立されていない時代の「お笑い」ってことなんでしょうね。

咄家の打ち上げってのはね、やっぱりどんなに落語演芸に詳しい方とはまた違う、お互いに寄席修業をした仲ってのはこれは世代を超えてかなわないんですよ。
体に入る、染み込むってのは、修業しかないですね。
こういう大切なことを咄家同士ってのは感じあうんです。

ドリフターズの歌声で、以前、山中みゆき歌唱「ほんとにほんとにご苦労ね」が元歌になりまして、「ドリフのほんとにほんとにご苦労さん」が流行りました。

ドリフターズの歌やコントってのは元が戦時歌謡だったり、歌舞伎や長唄が母体のコントだったり、と、やっぱり子供は大人を自然知ったし、作り手が実は子供まで徹底的に落とさなかった、これがまた笑いを無法地帯にしなかったんだと思います。

自分が演芸家である以上、わたしもこうありたいと思っていますー。

さて、先々のお知らせ。
12月1日・金曜日
赤坂会館6階にて三十名様限定の独演会が開催されます。
「蛇の目のかげで〜林家たけ平独演会〜」だそうです。
出囃子を独演会の名前にしたい、と言われたのは今回が初。
前売2300円、当日2500円
ご予約が安心かもしれません。
チケットご予約08056465990すずかけ(上原)まで。
夜7時開演ですー。
2017.09.01 Friday | comments(0) | trackbacks(0)-

ふるさとのはなしをしよう

第2061回・この人、この歌

〜北原謙二〜

先日、「故郷へ錦」って噺やってみた。
あくまでやってみた。です笑

艶笑中の艶笑だから、やるとこはないし、わたしもまずやらない。
もう何十年単位でやらないか、もしくは「艶笑噺の会」といふのがあった場合は、やると思いますが、まあ、とにかくやることはないでしょうね。

「千両みかん」や「崇徳院」な優男な人が出てきて、さらには恋患い、そして後半は「後家殺し」なような雰囲気をありながら、あとね、「風呂敷」も似たような雰囲気がありながらの…と、なんだか、いろんな噺の空気がごっちゃごちゃ入っているところなんざ、いま挙げた噺の源流たるやものなんですね。

非常にエグいところがありながらも、人間の本能を娯楽のない時代だからこそ剥き出しにした、当時の感覚がよくわかる作品でもあります。

落語といふものは大人の芸能だよ、って定義を出した、落語版成人映画でもあろうか。

成人映画を観て基本ルール内なら捕まらないのと同じで、ただ、成人映画よりも、こちとらオブラートに包んでいるのをお忘れなく!笑

それにしても「故郷へ錦」なんざ、こういう雰囲気ばかりが先行して、物珍しいとかで喜んでいただいたとしても、肝心のサゲがピンとこないような笑。

落語ってのは素晴らしくて、こんなバカな噺でもサゲが江戸前な噺なんですよ。だから好きなのに…ただ、内容だけを評価されちゃう時代でして…笑

この噺はサゲですよ、サゲ。このサゲが言いたいからやるようなもんで、バカバカしいを通り越して、呆れるが知的、ってサゲがたまらなく東京風でわたしは好きだ。

他の先人よりもよりわかりやすくやったはずだし、途中、ご理解いただけますように「やめとくれよ、あの子にとってあたしゃ、ふるさとみたいなもんでしょ」なんて、勝手にセリフをこさえたてみたのですが…笑

落語ってサゲ命だからここで説明したくないのが一つ、もう一つは、内容上、言いたくないのダブルパンチでござる。笑

ただ、故郷に錦を飾るって昔の出で立ちあるあるだったわけですね、あんな格好をしていたのは。

え?ふるさとってどこ?

はい、説明終わり笑。

昔は半七があの格好で階段から降りてきただけで、あゝ、田舎に手柄を土産に帰ってきたまさに故郷に錦を飾る出で立ちだとわかったから尚可笑しい笑。

って嫌だなあ、この噺を説明している自分が笑


でもサゲが江戸前なんですよ、スマートでここは好きです。
いわゆる江戸前だ。
江戸前ってのは好きですね。
トントンいく噺ってスマートで好き。
いや、トントンいくようにしちゃってます、わたしは。
例えば「大山詣り」に「愛宕山」、山にまつわる噺ってのはどうしても旅の経過が欲しいからゆったりやりすぎる。と、とてつもなくお客様が飽きていく可能性、高くなる笑

てなわけで私はなるべくトントン進めていく。
それが東京らしくて嫌いじゃないんですよ。

ましてや艶笑噺、ダラダラは嫌です笑

「相撲風景」だってライトな艶笑噺だが、本来はもっともっと長い。
ただ、わたしはあの短さにしています。スマートが好きです。

昔の先輩方は何でもみんな短かかったですよ。
歳を重ねたら益々短くやりたいです、わたしも。

「お血脈」も十分くらいにしました。
地獄のリアリティーの無き噺、ダラダラあまりやりたくない笑

「宗論」も短くしています。人により、障りに関わるかもしれない噺はより短く、です。

逆にたっぷりやりたいのもあります。
でないと、味がでない噺はやっぱり短いに限ります。
あとは、どうしても今の時代、説明がないとなかなかご理解いただけないもの、例えば、「中村仲蔵」。あれはたっぷりやりたい。
せっかくの噺が味が伝わないので。

まあ、噺それぞれ様々な含みがありますから、そこがまた落語のおかしみだと思っております。

「故郷へ錦」の噺で、「ふるさとのはなしをしよう」って歌を選ぶのもまたちょいと含みがありますが笑

永遠の青春、北原謙二歌唱であります!
2017.08.31 Thursday | comments(0) | trackbacks(0)-

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